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第12章 1-18 教会の成立 [黙示録]

黒崎幸吉先生によれば、この章が一番難解で解釈が諸説あるらしい。
ここは黒崎先生の説を採用する。

9
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The great dragon was hurled down--that ancient serpent called the devil, or Satan, who leads the whole world astray. He was hurled to the earth, and his angels with him.
この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑わす者は、投げ落とされた。地上に投げ落とされたのである。その使いたちも、もろともに投げ落とされた。
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神の国に攻め込んだサタンが敗れ地上に落ちるのが9節。


6節に遡ると、神の国の女性が地上に落ちることになっている。
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The woman fled into the desert to a place prepared for her by God, where she might be taken care of for 1,260 days.
女は荒れ野へ逃げ込んだ。そこには、この女が千二百六十日の間養われるように、神の用意された場所があった。
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この女性が教会を指しているらしい。
地上にはアダムとエバを誘ったサタンなどがいたが、微々たる活動だったようだ。
しかし新約の時代になってからサタンの活動が激しくなる。
それは、サタンが占めていた闇に教会たる光が天から降りたことにより、
異物を排除せんがためのようである。


第11章 1-19 契約の箱 [黙示録]

この章は第7のラッパの前の情景が13節まで。
15節で吹かれるが、実際に審判が始まるのは第15章からで、
それまではサタンの迫害など前置きがあるとのことだ。
また、第15章も審判の序曲で、第16章より審判開始とのことである。

黙示録の構造は非常にややこしい。


あらすじなのだろう、この章の19節で契約の箱が登場する。

18-19
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The nations were angry; and your wrath has come. The time has come for judging the dead, and for rewarding your servants the prophets and your saints and those who reverence your name, both small and great-- and for destroying those who destroy the earth."
Then God's temple in heaven was opened, and within his temple was seen the ark of his covenant. And there came flashes of lightning, rumblings, peals of thunder, an earthquake and a great hailstorm.
異邦人たちは怒り狂い、/あなたも怒りを現された。死者の裁かれる時が来ました。あなたの僕、預言者、聖なる者、/御名を畏れる者には、/小さな者にも大きな者にも/報いをお与えになり、/地を滅ぼす者どもを/滅ぼされる時が来ました。」
そして、天にある神の神殿が開かれて、その神殿の中にある契約の箱が見え、稲妻、さまざまな音、雷、地震が起こり、大粒の雹が降った。
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Wikiでの契約の箱といえば、十戒の石板を納めた箱のことを説明しているのみである。

この章で登場する「the ark of his covenant」は、第7のラッパが吹かれ審判で、
これまで殉教してきた魂たちへの報いが記されているようである。

何が記されているのか分かりませんし、黙示録を最後まで読めば書かれているのか、それすらも分かりませんが、その内容が再臨したイエスの考えなのかもしれません。

ark.JPG
フランス南西部オーシュにあるサント・マリー大聖堂のレリーフに彫られた契約の箱

第10章 1-11 ジーザス [黙示録]

第6と第7のラッパの間にも中間挿景がある。
この章では、ナウシカの巨臣兵を連想させたangelが登場する。
源流はなんだろう。実際は黙示録ではなくどこかの神話なのだろうが。

顔は太陽のようで足は火の柱のようである。
右足は海、左足は地を踏んでおり、手に巻物を持っている。
声は雷のようである。

8-9
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Then the voice that I had heard from heaven spoke to me once more: "Go, take the scroll that lies open in the hand of the angel who is standing on the sea and on the land."
So I went to the angel and asked him to give me the little scroll. He said to me, "Take it and eat it. It will turn your stomach sour, but in your mouth it will be as sweet as honey."
すると、天から聞こえたあの声が、再びわたしに語りかけて、こう言った。「さあ行って、海と地の上に立っている天使の手にある、開かれた巻物を受け取れ。」
そこで、天使のところへ行き、「その小さな巻物をください」と言った。すると、天使はわたしに言った。「受け取って、食べてしまえ。それは、あなたの腹には苦いが、口には蜜のように甘い。」
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この巻物をヨハネがもらって食べる。口には甘く腹には苦い。

神のなさることで、救いもあるが苦難も伴うということのようだ。


旧約民数記11章では、エジプトを脱出したモーセに率いられる民が、
豊富にあったマナという食べ物に飽きてしまい、神に毒づいた。
神は他の肉を用意したが、それを食べた民は死んでしまったという話である。


神に毒づきたくなることはある。映画で「ジーザス!」と嘆くシーンもあるが、
今あること今あるものに感謝することが前提なのだろう。


頭では分かっていても、私も時々言う。「ジーザス!」

第8・9章 第6のラッパ [黙示録]

7つの封印の7つ目を開封すると、7人の天使が各々ラッパを持っている。
この2つの章で6人の天使がトランペットを吹く。

4人目までは天変地異が起こる。
5人目以降は、人への危害が加わる。

6人目の天使がラッパを吹くと声がした。

9章14-15
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It said to the sixth angel who had the trumpet, "Release the four angels who are bound at the great river Euphrates."
And the four angels who had been kept ready for this very hour and day and month and year were released to kill a third of mankind.
その声は、ラッパを持っている第六の天使に向かってこう言った。「大きな川、ユーフラテスのほとりにつながれている四人の天使を放してやれ。」
四人の天使は、人間の三分の一を殺すために解き放された。この天使たちは、その年、その月、その日、その時間のために用意されていたのである。
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神の御前にある祭壇から声が聞こえる。

ここでの人類の3分の1を殺すために待機している4人の天使がいて、
これらのサタンが、神の許可の下に神の審判の手先となることが、
極めて重要なポイントなのだろう。

そして、人類の3分の1が殺され、残りの3分の2についての記述が
20節から。

9章20-21
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The rest of mankind that were not killed by these plagues still did not repent of the work of their hands; they did not stop worshiping demons, and idols of gold, silver, bronze, stone and wood--idols that cannot see or hear or walk.
Nor did they repent of their murders, their magic arts, their sexual immorality or their thefts.
これらの災いに遭っても殺されずに残った人間は、自分の手で造ったものについて悔い改めず、なおも、悪霊どもや、金、銀、銅、石、木それぞれで造った偶像を礼拝することをやめなかった。このような偶像は、見ることも、聞くことも、歩くこともできないものである。
また彼らは人を殺すこと、まじない、みだらな行い、盗みを悔い改めなかった。
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人類の3分の1が死のうが、残りが悔い改めることもないようだ。
歴史上のあらゆる戦争の直後は全て、各々が各々の生存のために行動していたのだろうと考えられるが、そういうものなのだろう。

この3分の1という数字は、現在のキリスト者が世界人口の3分の1になっていることもあり不思議な設定です。神が好むのは3分割なのでしょうか。

第7章 1-17 神の国と言葉 [黙示録]

この7章はもっぱら神の国の様子である。7つの封印の6つを開封した後、
7つ目を開くまでに、この章を挟んでいる。
神の国において、救われる者の光景だそうだ。

4
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Then I heard the number of those who were sealed: 144,000 from all the tribes of Israel.
わたしは、刻印を押された人々の数を聞いた。それは十四万四千人で、イスラエルの子らの全部族の中から、刻印を押されていた。
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9
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After this I looked and there before me was a great multitude that no one could count, from every nation, tribe, people and language, standing before the throne and in front of the Lamb. They were wearing white robes and were holding palm branches in their hands.
この後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民の中から集まった、だれにも数えきれないほどの大群衆が、白い衣を身に着け、手になつめやしの枝を持ち、玉座の前と小羊の前に立って、
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4-8節には、イスラエル12部族x12000人/部族で 144,000人が集ったようだ。

9節では、あらゆる人たちが数を限定せず集まっている。


当然、前者と後者を別扱いとする学説が多いようだが、
これらは実は同じで、2箇所で異なる表現をしたようである。
よく分からないので保留としておきます。

17
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For the Lamb at the center of the throne will be their shepherd; he will lead them to springs of living water. And God will wipe away every tear from their eyes."
玉座の中央におられる小羊が彼らの牧者となり、/命の水の泉へ導き、/神が彼らの目から涙をことごとく/ぬぐわれるからである。」
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神の国においてキリスト者は皆イエスに率いられ、報われるのである。

また、「子羊(キリスト)の血で洗って白くなった衣を着る」という表現を2000年前になされている。
この表現に若い頃の私が出会っていても、はたして何かを感じたのかわかりません。
この表現がヨハネの言葉か、それ以前の誰かかは分かりませんが、
神の言葉としか考えられません。

第6章 1-17 封印 [黙示録]

この章では7つの封印のうち6つが開封される。
この巻物の解釈は、、、、わかりません。

①白い馬  勝利 騎士はキリスト
②赤い馬  血 戦争
③黒い馬  秤 飢饉の程度を緩和する神の思いやり
④青白い馬 死 飢饉 殺戮

10-11
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hey called out in a loud voice, "How long, Sovereign Lord, holy and true, until you judge the inhabitants of the earth and avenge our blood?"
Then each of them was given a white robe, and they were told to wait a little longer, until the number of their fellow servants and brothers who were to be killed as they had been was completed.
彼らは大声でこう叫んだ。「真実で聖なる主よ、いつまで裁きを行わず、地に住む者にわたしたちの血の復讐をなさらないのですか。」
すると、その一人一人に、白い衣が与えられ、また、自分たちと同じように殺されようとしている兄弟であり、仲間の僕である者たちの数が満ちるまで、なお、しばらく静かに待つようにと告げられた。
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5つめの封印は、これまでの殉教した魂が神に問う場面。
殉教者の数が満ちるまで待たなければならないようだ。残酷である。

6つめの封印は、天変地異となる。


これらが順番に起こるわけではないようだ。
また、具体的な現象ではなく原理を示したものらしい。


某氏の分析で
第一の騎士 ブッシュ大統領
第二の騎士 アルカイダ
第三の騎士 欧米諸国
第四の騎士 イスラム国

と言っていたが、ブッシュってもう過去の人ですやん。なのだが、、、。
アルカイダとイスラム国と2つもイスラムですか、、。

どうなのでしょう。黙示録を全て読み終えた頃には
自分なりの解釈を書きたいと思いますね。

第5章 1-14 子羊 [黙示録]

6
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Then I saw a Lamb, looking as if it had been slain, standing in the center of the throne, encircled by the four living creatures and the elders. He had seven horns and seven eyes, which are the seven spirits of God sent out into all the earth.
わたしはまた、玉座と四つの生き物の間、長老たちの間に、屠られたような小羊が立っているのを見た。小羊には七つの角と七つの目があった。この七つの目は、全地に遣わされている神の七つの霊である。
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子羊がイエスであって、玉座に座っているのが神である。
宗教画に玉座にイエスらしき男性が座っている絵があるが、
私には理解できない。

神はそもそも「人の姿」をしていないはずである。
人を神の似姿に造られたが、それは神の外形という意味ではなく、
神の「image」らしい。

だから、そもそも神を人の姿で描くということは違うはずだろう。

もっとも宗教画の知識は皆無であるので、今後の課題だろう。


第4章 1-11 二十四人の長老 [黙示録]

4
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Surrounding the throne were twenty-four other thrones, and seated on them were twenty-four elders. They were dressed in white and had crowns of gold on their heads.
また、玉座の周りに二十四の座があって、それらの座の上には白い衣を着て、頭に金の冠をかぶった二十四人の長老が座っていた。
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24=12x2 のようだ。天の数3 地の数4との積で天と地を貫く神の国の数らしい。
2は証人の数でこれは聖書の中に私でさえ数回見た数である。

イスラエル12部族や12使徒と、12が好きだなと気にはなってましたが、
こういう計算のようです。

7tu.JPG
強瀬淨眞 Web Gallery
http://joeshin-kowase.info/index.htm

クリックしてもリンク先が認識されない場合があるようです。
コピーしてURLを直接バーに貼り付ければ行けるのですが。よく分かりません。

第3章 1-22 soon [黙示録]

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I am coming soon. Hold on to what you have, so that no one will take your crown.わたしは、すぐに来る。あなたの栄冠をだれにも奪われないように、持っているものを固く守りなさい。
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この"soon"が、神の時間感覚なのか、人間の感覚なのかが問題なのだろう。


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あなたは忍耐についてのわたしの言葉を守った。それゆえ、地上に住む人々を試すため全世界に来ようとしている試練の時に、わたしもあなたを守ろう。
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映画「メトロマニラ」では、一家族の極貧の試練にて、
夫の涙ぐましい献身により、最終的に神が家族を守ってくれました。
そのシーンは忘れられません。
サタンが支配する街において、家族を守るための手段の善悪と報いを
悲しく問うた作品。

神さまはどういう形で守ろうとされているのか、誰も分からないのかもしれません。


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第2章 1-29 書簡 [黙示録]

イエスがヨハネに伝えた言葉が黙示録で、7つの教会への書簡が第2~3章となる。

構成は
①ヨハネへの命令(送り先教会の指定)
②イエスの属性と教会とをダブらせたもの
③誉めて
④苦言
⑤悔い改めなければ・・・・
⑥守ったものへの報償
⑦「耳ある者は聞け」の命令

となる。


14
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Nevertheless, I have a few things against you: You have people there who hold to the teaching of Balaam, who taught Balak to entice the Israelites to sin by eating food sacrificed to idols and by committing sexual immorality.
しかし、あなたに対して少しばかり言うべきことがある。あなたのところには、バラムの教えを奉ずる者がいる。バラムは、イスラエルの子らの前につまずきとなるものを置くようにバラクに教えた。それは、彼らに偶像に献げた肉を食べさせ、みだらなことをさせるためだった。
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ペルガモの教会への苦言である。
偶像に献げた物を食することや不貞を問題にしている。
どの宗教や教会施設でもいそうな不道徳な者のことだが、
この者らを改心させるよう勧告する。

第2章は4つの教会への書簡であり、要は引き締めであるが2000年前にこういうテクストが作成されていることに感嘆するばかりですね。