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1-25 フィレモンへの手紙 [ピレモン書]


ルカを追いかける動機から「ピレモン書」を読む。
そのルカは、パウロの協力者として結尾に登場するのみで、
本書の内容とは無関係だった。

この手紙は、奴隷だったオネシモがパウロにより改心し、
主人だったフィレモンの元に返すにあたっての手紙である。

何らかの罪によりフィレモンの元を離れたのだろうが、
パウロのお気に入りとなる。
パウロに愛されたオネシモもフィレモンも涙モノである。

「贖罪論」が神学的な理論でも、形式的な儀式でもなく、
彼の真心と少しのシタタカさが織り交ぜられ、
それが分かっても、受け取った側が笑って心服してしまう手紙である。

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I, Paul, am writing this with my own hand. I will pay it back--not to mention that you owe me your very self.
わたしパウロが自筆で書いています。わたしが自分で支払いましょう。あなたがあなた自身を、わたしに負うていることは、よいとしましょう。
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このような文章は悪意を持つ者には書けませんね。
オネシモの罪もフィレモンの気持ちも全て、引き受けます。と言っている。

年老いたパウロにここまで言われ、こんな手紙を貰ったフィレモンは、
保存するのに困ったのだろう。そして聖書に採用されることとなったのでしょうね。

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