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第11章 1-40 人間を生贄にする誓願 [士師記]

ギレアデの子エフタは、アンモン人と戦うこととなった。

もともと遊女の子ということで、他の兄弟から追い出されて
ヤクザ者となっていたようだ。

しかし、侵略者を前にし、長老たちはエフタに頼った。

エフタにしてみれば勝手な申し出に腹も立っただろうが、
長老たちに勝った後は「かしら」になることを主が証人だとして約束させた。


ここまではよかった。

問題は、エフタが戦勝のためにした誓願だった。


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then it shall be, that whatever comes forth from the doors of my house to meet me, when I return in peace from the children of Ammon, it shall be Yahweh's, and I will offer it up for a burnt offering."
わたしがアンモンの人々に勝って帰るときに、わたしの家の戸口から出てきて、わたしを迎えるものはだれでも主のものとし、その者を燔祭としてささげましょう」。
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その燔祭の生贄が娘となる。


はたして誓願そのものをすべきだったのか。
するなら、人間でなくてはならないのか。

悲しい結末を迎えることは充分に考えれるはずでしょう。

第10章 1-18 仏の顔と神の顔 [士師記]

トラ   23年間
ヤイル  22年間

士師として活躍したそうだが、詳細は記されていない。

そして、また神々に仕えることとなり、災いも招いた。

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The children of Israel cried to Yahweh, saying, "We have sinned against you, even because we have forsaken our God, and have served the Baals."
そこでイスラエルの人々は主に呼ばわって言った、「わたしたちはわたしたちの神を捨ててバアルに仕え、あなたに罪を犯しました」。
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これまでは単なる主への叫びだったが、「悔い改め」がこれまでと違うようだ。

しかし、一度は拒絶される。

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Yet you have forsaken me, and served other gods: therefore I will save you no more.
しかしあなたがたはわたしを捨てて、ほかの神々に仕えた。それゆえ、わたしはかさねてあなたがたを救わないであろう。
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しかし、仏は3度しか許さないが、である。


確か、イエスは7の倍数を使って、無限に隣人を許せとはあったが、
隣人とは違い神から離れることは、聖霊に対する冒涜にあたり許されなかったとは思うのだが。


第9章 1-57 悪霊=険悪な空気 [士師記]

士師ギデオンの子は70人いたが、アビメレクは他の兄弟の皆殺しを企んだ。
逃げたのは1人ヨタムだけだった。

そしてシケムの町で王となったが、神が許さなかった。

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God sent an evil spirit between Abimelech and the men of Shechem; and the men of Shechem dealt treacherously with Abimelech:
神はアビメレクとシケムの人々の間に悪霊をおくられたので、シケムの人々はアビメレクを欺くようになった。
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これは共同訳だが、「悪霊」をおくられたとあるが、
新共同訳では「険悪な空気」をおくったとあるようだ。


どう考えても不道徳・残忍な手段で王の地位を得ても、
そこに流れる空気が陽気であろうはずがない。


おそらく私のような霊が見えない人向けに修正したのでしょう。

第8章 1-35 ギデオンの悪趣味 [士師記]

ギデオンは300人でミディアン残党を追撃していた。
途中、スコテの町で食料の協力を求めたが断られた。
「覚えとけよ」とは言わなかったが、そういうことだった。


ミディアンを撃った後、報復した。


ギデオンが偉かったのは、さらに戦後に求めたのは、
支配者の地位ではなく、単に金品にすぎなかった。

が、その金品で、レビ族に許されている祭司が着るエポデをつくった。

そして、多くの妻と70人の子に恵まれたが、次の章で悲劇となるらしい。


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Gideon made an ephod of it, and put it in his city, even in Ophrah: and all Israel played the prostitute after it there; and it became a snare to Gideon, and to his house.
ギデオンはそれをもって一つのエポデを作り、それを自分の町オフラに置いた。イスラエルは皆それを慕って姦淫をおこなった。それはギデオンとその家にとって、わなとなった。
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祭司の領域に踏み込んだのでしょう。
このことが人倫にも影響を与えたということを聖書は警告しているのでしょう。

アロンの2人の子も禁止事項を破り罰で亡くなっている。
特に宗教面での領域に関しては慎重にならなければならない。

第7章 1-25 300人の奇襲、普通は自殺行為 [士師記]

ミディアン軍13万5千に対し、イスラエルは3万2千だった。
しかし、主はそれでも多いといい、300人で戦うこととなった。

それを指揮するのは、武人でもなかったギデオン。
ジャンヌ・ダルク同様、その風貌口調に神が宿ったと感じたので、
皆は一応従った。

ギデオンは100人からなる3組を3方向から包囲し
混乱と同士討ちを狙った。


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The three companies blew the trumpets, and broke the pitchers, and held the torches in their left hands, and the trumpets in their right hands with which to blow; and they shouted, "The sword of Yahweh and of Gideon!"
すなわち三組の者がラッパを吹き、つぼを打ち砕き、左の手にはたいまつをとり、右の手にはラッパを持ってそれを吹き、「主のためのつるぎ、ギデオンのためのつるぎ」と叫んだ。
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敵兵13.5万に対して300人で挑んだ。

普通はしない。

それを可能ならしめるのはつまり神による命令のみ。

命を懸ける以上、神の存在は団結と士気に決定的に影響する。
それが極めてシビアな現実なのでしょう。

第6章 1-40 テロリストの息子と父 [士師記]

今回ギデオンが選ばれた。ミディアンがイスラエルを収奪している。
ミディアン人は元々はアブラハムの8人の子の一人ミディアンの末裔。

ギデオンに神から「父のもっているバアルの祭壇を打ちこわ」すよう命じられる。

つまり、ギデオンは神主の息子だった。

息子は夜10人で破壊活動に勤しむ。もちろん翌朝人々にバレて責められる。

ところが神主である父は意外な言葉を発した。

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Joash said to all who stood against him, "Will you contend for Baal? Or will you save him? He who will contend for him, let him be put to death by morning. If he is a god, let him contend for himself, because someone has broken down his altar."
しかしヨアシは自分に向かって立っているすべての者に言った、「あなたがたはバアルのために言い争うのですか。あるいは彼を弁護しようとなさるのですか。バアルのために言い争う者は、あすの朝までに殺されるでしょう。バアルがもし神であるならば、自分の祭壇が打ちこわされたのだから、彼みずから言い争うべきです」。
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破壊されてしまうとあっさりと達観した父だった。

第5章 1-31  最古の歌のひとつ [士師記]

前章で、将軍シセラは殺された。

シセラの母は帰りの遅い息子を心配した。

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"Through the window she looked out, and cried: Sisera's mother looked through the lattice. 'Why is his chariot so long in coming? Why do the wheels of his chariots wait?'
シセラの母は窓からながめ、格子窓から叫んで言った、『どうして彼の車の来るのがおそいのか、どうして彼の車の歩みがはかどらないのか』。
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侍女たちは戦利品の分配で遅くなっているのだろう、と言った。
一般人の母も同じように心配しているが、シセラの母も自分のこととなった。

この視点は女性の視点なので、女預言者デボラだからこそだそうだ。

第4章 1-24 悲惨な死に様 [士師記]

今回の士師は女預言者デボラで、彼女の指示でイスラエルは戦った。

ハゾルにいたカナン人の王ヤビンの将軍シセラを追い詰めた


シセラは友人ヘベル宅に逃げて、かくまってもらった。
そして熟睡した。

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Then Jael Heber's wife took a tent peg, and took a hammer in her hand, and went softly to him, and struck the pin into his temples, and it pierced through into the ground; for he was in a deep sleep; so he swooned and died.
しかし彼が疲れて熟睡したとき、ヘベルの妻ヤエルは天幕のくぎを取り、手に槌を携えて彼に忍び寄り、こめかみにくぎを打ち込んで地に刺し通したので、彼は息絶えて死んだ。----

おそらく世界中の全ての武人にとって、戦場で死ぬことが本望であり、
このような殺され方は末代までの恥だろう。

悲惨だった。

しかも、こめかみに釘をうたれ5センチ位で死ぬでしょうが貫き通された。

第3章 1-31 1文の士師シャムガル [士師記]

この章で3人の士師が登場する。

①オテニエル

 ヨシュアの相棒カレブの甥で、カレブの娘を娶った男。


②左ききのエホデ

 右利きの場合に左に帯刀するので、それをチェック時に渡して油断させて
 右に隠した刀で切ったのだろう。

③シャムガル
  
 31節の1文だけらしい。12人にするために創作されたとする説もあるようだが、
 数ある勇者の中から選ばれたのでしょう。


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After him was Shamgar the son of Anath, who struck of the Philistines six hundred men with an oxgoad: and he also saved Israel.
エホデの後、アナテの子シャムガルが起り、牛のむちをもってペリシテびと六百人を殺した。この人もまたイスラエルを救った。
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600人を殺した怪力の持ち主。英雄に加えられて光栄な話です。

第2章 1-23 「未達成」も神の意思 [士師記]

カナン人が残ったのは、ヨシュアの征圧が不完全だったのではなく、
あえて残した旨を22節で記されている。

主の道を守れるか試すためのようだ。


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So Yahweh left those nations, without driving them out hastily; neither delivered he them into the hand of Joshua.
それゆえ主はこれらの国民を急いで追い払わずに残しておいて、ヨシュアの手にわたされなかったのである。
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ヨシュアは「主のしもべ」とされる位、主の意思に従う人なので、
彼の仕事が半端だった訳ではなく、

あくまで、主の意思によりカナン人が残されたと考えるようだ。


バアルの神々に仕える者と戦うが、善神 vs 悪神 で負けたとは考えない。
あくまでヤーヴェの主体的意思で考えるようだが、まだ身についていない。