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クロムウェル [映画]

(1970英)17世紀ド真ん中、清教徒革命の頃のイギリスを視覚で見たことなかった。
この激動期が、ロックやモンテスキューを産んだのでしょう。
その時代を学ぶ映画作品として、最適だと思いますね。

議会派クロムウェル 対 王党派チャールズ1世 を軸とする。

当初、議会での演説にて支持を集めるが、あくまで人民の代表者としてであり、
独裁を望んではいなかったようだ。王に推挙されるも、断固拒否だった。
王の処刑に署名した共和主義者が王になるのは喜劇でありクロムウェルもさすがに恥を知っていた。

この作品では、彼の護国卿として独裁を振るう外交シーンや住民虐殺のシーンがない。
美化はしていないが、負の面を排除したのでしょう。
彼は王政復古後に死体を晒されたようだが、そういうシーンもない。
あくまで彼の輝かしい足跡を残す。

チャールズ1世を演じてたアレック・ギネスが、『アラビアのロレンス』でのファイサル王子とは演じ分けていたので、大俳優だったのだろうと感嘆する。
戦場は大草原での数百人を動員しての撮影でCGではない生の迫力は、
さすが、アメリカ映画でもないイギリスの重厚な気位を感じさせ見応えありました。

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カトリックの礼拝形式を嫌ったクロムウェルだが、王制を廃し、
自分が護国卿となり軍権を握ると、カトリックやプロテスタントといった宗教の次元ではなく、
リアルな政治的な次元で考えるのでしょうね。

清教徒は分離派、長老派、独立派とあるようで、長老派の王との妥協姿勢が許せなかった。
確かに、この作品での長老派は無節操・無原則だった。
結局、共和制独裁者が王制に勝ると証明した訳ではなかった、ということでしょうね。

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先日の個人ブログの↓の記事に追加しました。
http://1rin.blog.so-net.ne.jp/2016-05-1


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