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アウグスティヌス 『告白』 [書籍]

アウグスティヌス(354~430)は『告白』で生涯と創世記を語る。

母はクリスチャンだったが、マニ教に傾倒する。
結婚し男子を儲け幸福だったが、妻が奴隷身分でもあり、
母モニカは息子の回心と孫がいながらも身分的に相応しい妻を望む。

そういう時代だった。
この時代の条件を了承すれば、母モニカの息子を心配する敬虔な祈りにも共感することができる。

彼の赤裸々な情欲の告白に読んでいる方が恥ずかしくなるが、
マニ教と決別、学識があったので速やかに司教となる。
世俗で生きることもできたが、献身する道を選び、
異端との戦いを経、教父となった。

創世記において、時間の解説は面白かった。
神は時間の前に存在し、時間を作った。
過去、現在、未来というのは被造物である人間の捉え方だった。

マニ教の棄教は、新プラトン主義に接して精神の世界への探求を開始したことが、ステップとなったようである。
新プラトン主義では究極的には魂が一者と神秘的合一に至るが、
アウグスティヌスは超越者との隔絶が強調されるようだ。
神と人間の間に御子キリストが存在し、母の祈りと神さまが見守ってくださったことに心の底から感謝しているからなのでしょう。

私のような寄り道してきた人間こそ、教父アウグスティヌスを読むことで、
罪の赦しと歴史の面白さを味わうことができるのでしょう。


告白 I (中公文庫)


告白 II (中公文庫)


告白 III (中公文庫)


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拉致問題関係書籍 [書籍]

今年6月に横田滋さんが亡くなられた。2017年に受洗されたようだ。
私の母は7月で未洗礼だったが、洗礼の意思はあったので、葬儀をしてもらえた。
その点は良かった。
余談でした。

3冊の本を紹介しますが、私の読んだ順番は①②③ですが、
何から読んでもいいと思います。



①2012年6月に『めぐみへの遺言』読み、「時間が無い」と分かってながら、
私の非力もあり、間に合いませんでした。






②『拉致救出運動の2000日』は、経緯を知るのに役立った書籍で、
運動と政治の動きの詳細が記録されています。

何が役立つかというのは、自分を知るということで、
2000年前後位だと思いますが、私は一度、北朝鮮への米支援の署名をしたことがありました。

「拉致」という単語が目や耳に入った記憶があるかないかすら分からない人間でした。
2002年(平成14年)9月17日の驚きと自分を保とうとする抵抗を覚えています。







③『「ただいま」も言えない「おかえり」も言えない 』は、特定失踪者の情報が
昭和25(1950)年から2003年にわたって500人が紹介されている。(ようだ)
70年代80年代に限った過去の気の毒な話としてしまいがちだが、そうとは言えない。
必要な労働力の確保という観点に立てば、別の光景も浮かんでくる。

全員が拉致であるとは思わないが、自分の息子が帰ってくるのを信じて
国民年金を払い続ける母の気持ちなど、現在進行形の実態を知るべきで、
聖書を読む量を減らしてでも、先に読むべきだと思いますね。





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『フリーメイソン』と『アメリカ』 [書籍]

最近読んだ橋爪大三郎氏の2冊の本です。
現代日本はアメリカを抜きにして語ることが難しいが、
相手を理解せずに勝手な理解で自分たちの言動を決めてしまうのは、
ピントが外れることとなる。
今回の2冊は、誤解や偏見を取り除き、本質への理解へ導いてくれる新書でした。



「フリーメイソン」は、悪の秘密結社のように語られる組織で、
ネガティブな印象がありましたが、そうではないと、腑に落ちました。

理神論とキリスト教の理解がキーワードで、
理神論は、神を信じるが、自然科学も肯定する。
フリーメイソンは、キリスト教の諸教派の洗礼や教義の細かな違いを超えて
集う理神論的な人たちの社交の場のようだ。

教会という宗教団体ではなく、超教派の友愛団体で、
歴史的には石工団体から始まった。
それぞれのエリアのグループ間での相互認証で、
ピラミッド型の支配被支配関係にあるわけではないことなど、
誤解が解け、啓発された有意義な著作でした。






『アメリカ』では、プラグマティズムについて大澤氏と対談する。
プラグマティズムは自分にとってプラスなら受け入れる態度で、
宗教とは距離を置いているが、そのプラグマティズムで神を肯定もする。

また、推論方式は3つあり、帰納法と演繹法の他に「アブダクション」があり、
「信じてみよう」とすることで、飛躍的に有意義な発見があるとのことだった。

時事ネタではなく、歴史と宗教、とりわけプロテスタント諸教派との関係で
アメリカの本質を見ようとする対談でした。
知的興奮と面白さで読後の満足感がありましたが、
やはり、「分かった気」だったようで、細部を吸収するには何度か読むべきなのでしょう。




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野崎観音の謎 [書籍]

大阪、専応寺の太子堂を詣でて、野崎観音に向かう参詣ルートがあるそうだ。
熱心な仏教徒のルートかと思いきや、実は隠れキリシタンのルートだったようだ。

徳川の大坂城築城の大名普請奉行が京都丹後守の京極高知で、
専応寺に数年逗留する。
野崎観音像は偽装の仏像のようだ。

京極高知は"あの"京極家という名家で、母が京極マリア。
弟が浅井長政で長政の妻が信長の妹のお市。

長政とお市の娘、浅井3姉妹の長女が秀吉の側室となる淀殿。
次女の おはつ がマリアの長男高次と嫁ぐ。

マリアと夫・京極高吉が信長時代の天正9年に安土城前の教会で受洗する。
おはつも姉の淀や秀頼の死を受け、受洗。

高知の娘・常子が智仁親王の正室で受洗もしているなど、細かく見ていた。

マニラに追放された内藤如安の叔父にあたる松永久秀が受洗したかは記されていない。

松永久秀キリシタン説 を れんだいこ氏が主張するが、合わせて読むと、ナオ面白いでしょう。


野崎観音の謎 <文芸社>


----令和元年.5.24追加

おはつの受洗は、大坂の陣の後ではなく、関ケ原後の勘違いでした。
おはつの夫・高次を慶長7年(1602)に受洗に導いたようだ。



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ザビエルと天皇 [書籍]

一部は、ザビエルが天皇に謁見しようと京都を目指した道中が描かれている。
結局、謁見できなかった。

二部は、九州の大名・大友宗麟。息子義統が黒田官兵衛から受洗したものの、
棄教。関ケ原で西軍につき、官兵衛に敗れる。
そして回心し質素だが穏やかな晩年だったそうだ。


三部はペトロ岐部。日本人で初めて、エルサレムに行き、バチカンに向かった。
そして日本に帰郷したのが1630年。16年ぶりに日本の土を踏んだが潜伏生活となる。
1639年7月4日、火あぶりにされ殉教。
この3行だけなら変わり者だが、読むと感情移入する。敬愛すべき行動力でした。


戦国・江戸期のキリスト教一般教養としてグッドでしょう。

ザビエルと天皇 (Forest Books)

ザビエルと天皇 (Forest Books)

  • 作者: 守部 喜雅
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2016/05/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



「日本的キリスト教」を超えて (いのちのことば社) [書籍]

半年前に読み、キリスト教の一般教養を読破したつもりでしたが、
ふりかえると、血肉となっていないようです。
今回は、毎日の更新を守るのみの投稿となりました。


「日本的キリスト教」を超えて (いのちのことば社) (21世紀ブックレット 55)

「日本的キリスト教」を超えて (いのちのことば社) (21世紀ブックレット 55)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2016/09/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



新訳 フランス革命の省察 [書籍]

エドマンド・バークがフランス革命について友人と交わした書簡。
読みやすい翻訳だったので、激しい苦痛は幸いにしてなかった。

フランス革命の急進的な政策により、副作用に対する手当は顧みられず、
多数の死傷者が生じる。

人民裁判により王を処刑したり、教会財産を没収したりと
人権を謡いながら人権を無視する「革命」の危険性を緻密に分析し批判する。

国教会であるバークの格調高い保守主義に触れることができる。


新訳 フランス革命の省察―「保守主義の父」かく語りき

新訳 フランス革命の省察―「保守主義の父」かく語りき

  • 作者: エドマンド バーク
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2011/03
  • メディア: 単行本



揺れ動く時代におけるキリスト者の使命 [書籍]

以前、著者の『日本における福音派の歴史』から、戦前のキリスト教に対する弾圧の陰湿さを知った。その全体像を読みやすい文体で書かれていた。

本著作では、韓国での神社参拝の強要と、朱基徹牧師をはじめとした殉教、
そこに日本基督教団統理富田満の果たした役割等が記される。

氏の憲法観には賛同しかねるが、それ以外の問題意識、浅見仙作らの戦いへの共感を含め、知識量と読ませる筆力に感銘を受ける。

1か月も前に読んだ本だったので、あまり思い出せないが、血肉となったと信じたい。


揺れ動く時代におけるキリスト者の使命 日本はどこへ行き、私たちはどこに立つのか? (いのちのことば社)

揺れ動く時代におけるキリスト者の使命 日本はどこへ行き、私たちはどこに立つのか? (いのちのことば社)

  • 作者: 中村 敏
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2016/09/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



聖書地図 [書籍]

約30枚の地図がカラーで記されている。
聖書1~2回目ならこれで充分でしょう。

本日の礼拝でオアシス書店さんから500円にて購入。


聖書地図 (いのちのことば社) (エッセンシャル・バイブル・レファレンス)

聖書地図 (いのちのことば社) (エッセンシャル・バイブル・レファレンス)

  • 作者: ティム・ダウリー
  • 出版社/メーカー: いのちのことば社
  • 発売日: 2016/10/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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日本における福音派の歴史 [書籍]

19世紀~20世紀、日本のプロテスタント福音派の歴史が記される。

↓はあくまでプロテスタントや聖公会に限っているので、
他宗教・他派の状況は分からない。

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日本では、宗教戦争や弾圧はなかったという者もいるが、
無知ならともかく、知って言っておれば、神罰が落ちるのは言うまでもない。

この書を読むまでは、軍隊形式である「救世軍」のことを、「チョット危ない人たちかも?」と思っていたが、そんなことはない。
昭和10年代までは、廃娼運動など社会運動に突き進み、
内務大臣が挨拶に来ることもあるなど、リスペクトされていた。

今日、救世軍にしろ、福音派そのものも、もっと理解されなければならない。

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いのちのことば社 -書籍のご案内
http://www.wlpm.or.jp/pub/serch_detail.cgi?keys33=%E4%B8%AD%E6%9D%91%E6%95%8F