SSブログ

海と毒薬 [映画]

(1986日)30年前だが白黒。遠藤周作の小説の映画化。
1945年の「九州大学生体解剖事件」を扱っている。

5月、撃墜したB29から落下傘降下で助かった9人の内、機長は東京に行ったが、
捕虜収容所の定員オーバーのため、8人は西部軍司令部の預かりとなった。

本来、民間人虐殺を行った米兵であれ裁判を経て銃殺しなければならないが、
生体解剖することとなった。

非情に重いテーマであるが、渡辺謙と奥田瑛二が爽やかに演じているので、
モノクロといえども、昭和20年の血だらけの現実でさえ粋な作品となっている。

神なき日本人の倫理は「バレなければいい」「どうせ銃殺だから」「医学の進歩に役に立つ」で正当化される。

アメリカの戦争犯罪もある。「相殺」は政治的な事柄なので、
ここでは遠藤の設定したテーマで「罪」を考えるべきなのでしょう。

----

米兵にメス、戦犯助教授の苦悩語る 九大生体解剖事件で講演
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160731000018

↑の記事から軍の強制性が明らかとなった。
「軍が怖かった。軍の圧力は頂点に達していた。何が正しく何が間違っていたか判断できなかった」

慰安婦問題で語られる軍とは違い、サイテーだ。

----
↓の投稿に追加しました。
http://1rin.blog.so-net.ne.jp/archive/c2304566493-1

海と毒薬 デラックス版 [DVD]

海と毒薬 デラックス版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: パイオニアLDC
  • メディア: DVD



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0