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塩狩峠 [映画]

(1973日)明治42年、制御不能の汽車を身体で止めた長野政雄の実話。

明治10年に東京で生まれ、近所の友人と足の悪い妹と知り合う。
しばらくして彼らは北海道に引越したが、自分も成人して北海道に行く。

彼らと再会するも、彼女は足と肺結核で寝ていた。立ち歩くことが可能となるまで10年超の愛を育む。
明治42年2月28日、汽車で札幌に向かった。塩狩峠の頂上付近で最後部車両が離れた。
結納の日だった。

長野はハンドブレーキを回すものの、効かなかった。


彼は、耶蘇嫌いの祖母に育てられたが、事情はあったものの聖書を読むこととなる。
長野は、幼少から真面目な人間だった。自らの「傲慢の罪」を苛烈に悔いる人間だった。

生きるためならケガしても飛び降りればいいが、
彼は職業意識と信仰を実践し、殉職した。

作品としても丁寧に作られていたと思いますね。

彼のような、「神や他人のために」死ねるような危険人物は昭和になれば言論活動をしでかしたやもしれない。
治安維持法や不敬罪も覚悟で正論を主張し続けただろう。

内務省にとっては手間がかからなくて実によかった。

語り継がねばならない。

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彼の場合は「結納の日」という肝心な日にこういうことが起こった。

彼の殉職の後、友人は「神よ」と叫んだが、
そう叫ぶしかなかっただろう。

この「結納の日」だったからこそ、彼女は「妻として」誇りを持ち過ごした。

「事実は小説よりも・・・」と言うが、
恨み事を言うのではなく、ただ「神よ」と叫ぶしかない現実を、
それでも神に感謝して生きていくのが被造物のできることなのでしょうね。

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