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聖衣 [映画]

(1953米)西暦30年頃のローマ帝国側からのキリスト教を扱う。
が、イエスは、エルサレム入場シーンで後姿の1コマのみ。
顔もセリフも描写無しと徹底している。

主役はローマの護民官マーセラス(リチャード・バートン)。
ダイアナと出会うものの、次の皇帝カリグラの目にも留まる。

(このダイアナ役はジーン・シモンズで、『ローマの休日』を断り『聖衣』を選んだそうだ。)

マーセラスが大金で買った奴隷とエルサレムへ向かうが、
このギリシャ人奴隷がイエスがメシアであることを確信する。
磔刑の現場で手に入れたイエスの赤い衣に触れたマーセラスは心がおかしくなる。

そこから面白くなってくる。

最後は、皇帝となったカリグラとダイアナとマーセラスのシーン。
清々しいラストシーンでした。

この作品がハリウッド発のシネマスコープ作品で、縦横比が1:2.35となる。
1953年の全米興行成績で1位だっただけに、現在の鑑賞でもノープロブレム。
アカデミー作品賞は『地上より永遠に』だったが、ノミネートは『ローマの休日』と共にされた。『聖衣』は人から人へ鑑賞を勧められ続ける作品だと思いますね。

映画通ならマストでしょう。

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「殉教」を、それぞれが、ただ1人で自ら選択している。
実に爽やかな笑顔だった。結果的に2人だったのでそれは幸せなことだ。

誰しも、避けることができるならば避けたいが、
避けられないならば「殉教」を選択せざるを得ない。
さもなければ永遠の苦しみがあるからだ。
喜んで神に召されると思えるのは、選択した後のことでしょう。

これは映画の話でも、キリシタン迫害の昔話でもなく、
また、昭和10年代でもない、「同調圧力」という現代の話でもある。
現実に死刑を宣告されることはないが、社会的に抹殺される話はザラだろう。

同じ「抹殺」ならこの作品のように「幸せな殉教」をしたいものだ。

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先日の↓投稿に追加しました。
http://1rin.blog.so-net.ne.jp/2016-10-06

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