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第32章 ヤコブのプレゼント作戦と神との格闘 [創世記]

この章は「ヤコブの兄への贈り物の準備」と「神との格闘」で構成されている。

兄が400人で待っているとのことだった。
憎まれて当然のことをして出ていったので、財産と家族が心配になった。

対策として2組に家畜をわけ、ヤギや羊や牛、ラクダ、ろばを種類別雄雌別で
召使に管理させるようだ。
雌ヤギと雌羊が200頭なので、これも分けるのかもしれません。

長い行列にして、それらを順番に兄に向かわせて、
兄と出会えば、ヤコブからの贈り物で、ヤコブは後ろにいると言わせる。

そうして長い時間かけて兄の気持ちを解すことにした。

が、その晩に神さまと格闘することになり、神に勝利する。

26 NIV-JLB
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Then the man said, “Let me go, for it is daybreak.”
But Jacob replied, “I will not let you go unless you bless me.”
「もう行かせてくれ。じきに夜が明ける。」その人が頼みました。
しかしヤコブは、はあはあと息を切らせながら答えました。
「私を祝福してくださるまでは絶対に放しません。」
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こうして「イスラエル」「神に勝つ者」という名を与えられ、
祝福された。


ヤコブが神さまに祈りながらも信じ切ってないので、
兄へのプレゼントを不信をベースに作戦をたてたことを
非難することもできるが、

イエス様が「蛇のように賢くあれ」と言われたように
最悪半分の財産と家族を守るための作戦は褒められることなのやもしれません。


「神に勝つ」ことは、必死に神様と格闘して神さまの祝福を勝ち取ったということなのでしょう。

もちろん、全知全能の神に人間が勝つことができない。
相撲の力士が巡業で子ども相手に負けてやっているが、
逆に「勝っては大人げなく」、必死でムキになり「祝福しろ」と要求してくるガキが可愛くて仕方ないでしょう。


ヤコブの財産と家族を守るための計算された作戦と、その上での神さまへの祈りを
神さまは全肯定なされているのやもしれません。

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第31章 22-55 ラケルが盗んだモノ [創世記]

ヤコブたちが去って三日後に気づいたラバンが追いかけてきた。
やがて追いつき、ヤコブを責めた。
そして盗んだ像を返せとも言った。

ラケルがラバンの信じる偶像を盗んできたが、ヤコブは知らなかったため、
盗んだ者の死を許した。

それでもラバンは自分の娘や孫のテントに入って調べた。
とうとうラケルのテントに来た。


34 NIV-JLB
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Now Rachel had taken the household gods and put them inside her camel’s saddle and was sitting on them. Laban searched through everything in the tent but found nothing.

盗んだ張本人ラケルのテントです。彼女は像をらくだの鞍の下に押し込み、その上に座りました。これでは、いくらしらみつぶしに捜しても見つかるはずがありません。
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結局、ラバンは見つけることができず、ヤコブの怒りを買い、
これまでのヤコブが受けた仕打ちを聞くこととなる。

そして、神様の前で契約をした。レアやラケルを酷い扱いをするな、
他の者と結婚するな、といったことだった。
ヤコブとすれば、無問題だった。

問題は、何故、ラケルがラバンから偶像を盗んだのかだった。

どうやら、当時メソポタミアではハンムラビ法典で、この偶像を所有している者が
相続を主張できるとされていたそうだ。
なので、ラバンは何もかも自分の物と主張していた。

それに対して、ラケルが、そんな妄念に囚われるのは愚かなことだと
盗むことによってラバンを偶像から解放することにもなる善行をしたと
捉えるようだ。

ラバンの妄念を盗んだ、ということなのでしょう。

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第31章 1-21  何度騙されようが [創世記]

ラバンは甥のヤコブを何度も騙し、ヤコブが神に祝福されていることを利用して
美味しい汁を吸おうと何度も騙した。


7 NIV-JLB
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yet your father has cheated me by changing my wages ten times. However, God has not allowed him to harm me.

ところが、お義父さんのほうでは、私のことなど少しも考えてくれなかった。報酬のことも、お義父さんは何度も何度も約束を破ったのだ。これまで害されることなく無事にやってこられたのは、ひとえに神様が助けてくださったおかげだと思っている。
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ラバンの子から見れば、元々は父の家畜だったところを
手ぶらで来た従兄弟が姉妹2人と結婚し繁栄を得ている、と映っている。

が、約束を破られた事実を覚えているヤコブとすれば、
娘2人を貰ったとはいえ、何度も騙され搾取される理由とはならない。

それでも、身に危害がなかったことで、神さまに助けて貰っているおかげとしている。

何度騙されようが、冷静に神様がお守りくださっている点に敏感である。
ここにヤコブの耐性と信仰心が見て取れる。
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第30章 ささやかな復讐 [創世記]

レアとラケルの出産競争が始まった。
レアが4人の子を続けて産み、ラケルは仕え女から男児の出産を望んだ。

結婚前は姉のレアがヤコブと先に結婚することを
父ラバンに説得され同意したのでしょう。
この段階では、深刻ではなかったが、レアに4人の息子ができて
自分にできないとなると、ヤコブの愛情が無くなる恐れをも抱いたので、
ラケルは死にたいとまで考えるようになる、。


が、ラケルにもヨセフが誕生する。

その後に、ヤコブも大家族となりラバンから独立し実家に戻りたくなった。
この段階ではどうやら11人の男子とディナという女の子の12人のようだ。


ラバンに報酬を聞かれ、模様のない高価な白い羊や黒いヤギはラバンの所有とし、
ぶちや縞のあるものや、黒い羊や白いヤギは低価のようでヤコブのものと提案し了承となった。

が、管理はヤコブが引き続き行い、ラバンの白い雌羊と交尾させるのは、
自分の模様のある雄羊となるように、発情操作を行ったようだ。
そして、相対的に自分の群れが繁殖するようにした。
騙され長年奴隷として利用された合法的復讐だった。


29 NIV-JLB
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Jacob said to him, “You know how I have worked for you and how your livestock has fared under my care.
「知ってのとおり、私は長年あなたのために忠実に働きました。それで、あなたの家畜がこんなに増えたのです。
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ラバンは甥の人生そのものを自分の所有物のように扱った。
ヤコブの復讐とはいえ、危害を加えたものでもなく、
ラバンの家畜をひ弱な群れにする程度だった。
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第29章  オレオレ詐欺の罪と罰 [創世記]

ヤコブが母リベカの兄ラバンの地まで来た。
逃げてきた身で安全に過ごしたかったので、泊っている間、
報酬無しで手伝った。


15
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Laban said to him, “Just because you are a relative of mine, should you work for me for nothing? Tell me what your wages should be.”

ラバンが言いました。「ヤコブ、甥だからといって、ただで働いてくれることはないんだよ。遠慮しなくていい。どんな報酬がほしいかね。」
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こう聞かれて、ラバン下の娘のラケルのために7年間働くと言った。
が、7年後に姉のレアの後にラケルと結婚することとなった。

ラバンが考えたことだったが、ラケルも協力者となったのでしょう。

ヤコブは兄エサウへの祝福を自分のものとするため、
母リベカの指示どおりに父イサクを騙した。
父イサクと兄エサウの哀しみを、ヤコブは受けることとなった。

単なる罰で懲らしめられるのではなく、
同じような哀しみを与えられ、兄エサウも苦労することになるが、
ヤコブも14年間の奴隷労働を与えられた。
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グルジア聖歌 [聖歌・讃美歌等]

世界無形遺産だそうだ。


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第28章 ヤコブ、神を試す [創世記]

ヤコブは父の命により、リベカの兄のラバンの娘と家庭を持てと言われた。
エサウが殺しかねないので、身の安全のため妻の実家に向かわせた。

その道中、日が暮れて、ある場所の石を枕に寝たら夢を見た。
神さまからの祝福だった。

起きて、ヤコブは誓った。

20-22 NIV-JLB
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Then Jacob made a vow, saying, “If God will be with me and will watch over me on this journey I am taking and will give me food to eat and clothes to wear 21 so that I return safely to my father’s household, then the Lord[f] will be my God 22 and[g] this stone that I have set up as a pillar will be God’s house, and of all that you give me I will give you a tenth.”

ヤコブは神に誓いました。「神様、もし主がこの旅で私を助け、守ってくださり、衣食にも不自由させず、 21 無事に父の家に帰してくださって、私の神様となってくださるなら、 22 この記念の柱を礼拝の場所とし、神様から頂いた物すべての十分の一を必ずおささげします。」
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神さまに条件つけているようにも見えるが、
無事でなかったら死なので、苦難があろうと生きて帰れれば、
神さまのご加護があったということで礼拝します、とのことなので、
神さまを試す罪ではなく、OKでしょう。
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第27章 オレオレ詐欺 [創世記]

イサクが年老い目が見えなくなり、長男エサウを呼び、
鹿肉を取ってきてくれたら祝福すると言った。

聞いていた妻のリベカが次男ヤコブに祝福を与えてもらうため、
ヤギの手料理で騙そうとヤコブに言った。

ヤコブはバレたら呪いの言葉を受けると心配した。
が、母には自信があった。

13 NIV-JLB
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His mother said to him, “My son, let the curse fall on me. Just do what I say; go and get them for me.”
「もしそんなことになったら、私が代わりにのろいを受けます。今は言うとおりにしなさい。さあ、何をぐずぐずしてるの。早く子やぎを引いておいで。」
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リベカ恐るべしだった。
万一、失敗したとき、夫イサクに「私がさせた」と告白し、
全責任を負うと言った。

元祖、オレオレ詐欺は、成功した。
が、ヤコブはその後かなり苦労することとなった。
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第26章 互いに誓う [創世記]

イサクの力が大きくなったので「出てってください」と言われ、
出ていったが、言った本人のアビメレクがきて契約を交わすことになった。


31 NIV-JLB
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arly the next morning the men swore an oath to each other. Then Isaac sent them on their way, and they went away peacefully.

翌朝起きるとすぐ、彼らは不可侵条約を結び、厳粛な誓いを交わしました。こうして一行は、イサクに見送られて国へ帰りました。
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当時に不可侵条約という単語は無かったのだろうが、
「互いに誓う」ということで前後の文脈で、「不可侵」と当然に理解したのでしょう。

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第25章 イシュマエルの子孫 [創世記]

アブラハムとサラの子にイサクが与えられる前、
サラの奴隷ハガルとの子にイシュマエルが与えられた。

追い出されたが、神さまはイシュマエルの子孫が大きくなることを約束された。

が、この章で、必ずしも上手くいかないことが明らかとなった。


18 NIV-JLB
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His descendants settled in the area from Havilah to Shur, near the eastern border of Egypt, as you go toward Ashur. And they lived in hostility toward[b] all the tribes related to them.

イシュマエルの子孫たちは、東はハビラから、西はエジプトとの国境を北東のアッシリヤ方面に少し行ったシュルに至る地域に住み、兄弟同士で戦争に明け暮れていました。
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大事なポイントなのでしょう。
「in hostility」にあたる部分を訳していない聖書では、
平和的に繁栄するかの印象が残るが、
戦争に明け暮れていたのでしょう。

だからアブラハムの子孫を大きくさせるという神様の約束は、
イシュマエルの系列や3人目の妻ケトラの子の系列も含めているのでしょうが、
本筋はアブラハムーイサクーヤコブの筋でメシアを登場させる御計画だったのでしょう。
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